「医者である父さんは……今でも俺の目標であり、憧れだよ。それは……ずっと変わらない」 医大に行くには、膨大な費用が掛かる。 医者である父にとってはそんな費用も端金程度だと、ずっとそんな風に蔑んでいたけどそうじゃない。 そのお金は、父が身を粉にして稼いだ大切な大切なお金だ。 自分のプライベートも、やりたいことも、休みや時間の全てを犠牲にして培ったもの。 それを侮辱して蔑んでいた自分は、本当にどうしようもない子供だった。