「今更、高校生にもなって寂しいなんて言わない。父さんには父さんの人生があるし、俺はそれを邪魔するつもりはないから、それだけは安心して」



言いながら、ほんの少し胸を痛めている自分の女々しさに、思わず自嘲の笑みが零れる。



「でも、申し訳ないけど……俺が高校を卒業して、夢を叶えるまでは、息子として甘えさせてほしい」


「お前の……夢?」


「うん。俺……さ。父さんと同じ、医者になりたいと思ってるんだ」


「……っ、」


「医者になって……苦しんでる人を、一人でも多く助けたいと思ってる」