まるで、イヤイヤと小さい子供が駄々を捏ねるかのように、顔を左右に振った私は先輩へと手を伸ばした。


先輩の頬に触れ、涙を払うように数回瞬きをした私はゆっくりと。


先輩が言葉を汲み取ってくれるようにと願いながら、ゆっくりと口を開く。



「(せんぱいは、)」


「……、」


「(わたしの、)」



─── 樹生先輩は、私の、




「(希望の、光です)」