「(お、お願いします……!!)」 「うん?」 「(わからないこととか、色々……教えてください!!)」 「……え、」 あまり深くは考えず、高速で打った文字を、そのまま先輩の顔の前に突き出した。 すると、一瞬。 ほんの一瞬だけ、その表情に動揺を映した先輩は、私を見て深く溜め息を吐き出して。 「……これ、他の男に言うの、禁止ね?」 「(……へ?)」 「結構……、破壊力あるから」 それだけ言うと私から視線を逸らした先輩の耳は、何故だかほんの少し赤くなっていた。