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ほんわかのほほんをモットーとしております。
なんだか時間の使い方が下手くそで、いつも時間に追われていますが、マイペースで歩いてます。
どうぞよろしくお願いします。ぺこり。
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切ない恋のお話で素敵なお話は沢山あります。このお話もそのうちの一つですが、それと同時に問いかけのある人間ドラマだなと感じました。
その一端を担うのはお話の鍵である“相貌失認”という障害。人は自分と違うことは普通ではないと、排除したくなる時があります。綺麗事だけで人は生きてはいないのです。けれど同時に、人は受け入れる心も優しさも持ち合わせているのだと思います。
普通って何?このお話が描いているのは多分その部分。
莉子は始め自分に起きたことを受け入れられずにいたけれど、いくつもの勇気をもって普通ではないことを受け入れた。その一つずつの勇気は自分だけじゃない沢山の人から受け取ったもの。それに気づけたからこそ乗り越えられたのだと思う。人から差し出される優しさは時に気付かないことも分かっていても受け入れられないこともあります。それでも、自分を大切にできるなら、大切な人はきっと側に居てくれるはずです。
恋愛をする条件に「ポテトチップスうすしお」を上げる、という理論を掲げる主人公。そう説かれると、なるほど、とも思えるのが不思議です(笑)
気になる人ができたとき、見極めるなんてことはもしかしたらまだ冷静な証なのかもしれません。
痛い目をみたくないのは誰も同じで、手堅く自分を幸せにしてくれる人、つまり、自分だけを見てくれる人(うすしおさん)を選びたいものです。
けれど不思議なもので、冷静でいられなくなる瞬間はやって来ます。高田くんの選んだポテトチップスに、その言動に一喜一憂。それはもう仕方の無いことで、だって恋は頭でするものではないのですから。
恋に落ちてしまったら、例えばうすしおさんじゃなくっても、始めてみるのも良いかもしれません。
手堅い幸せよりも、ふたりで作り上げる未来のほうがもしかしたら何倍も素敵かも。
さて、このあと宅飲みはどんな展開になったのでしょう?楽しく読ませて頂きました。
初めの数ページを読むと、えぇ?って笑ってしまうでしょう。だって、現れた女の子(ヒロイン)は自分のことを雀だと言うのですから。
物語は楽しく、優しく、徐々に確信に触れていきます。それはもう、作者様の術中にうまくはめられて気づけば物語から目が離せなくなるほどに。
このお話のテーマはきっと初めから一貫して出逢いと別れ、そして幸せ。すごく分かりやすい、誰もが感じ、経験するものです。
出逢いと別れを繰り返すなかで、人が幸せを感じるのは些細なことです。誰かに優しくしてもらっただとか、ご飯が美味しいだとか。好きな人が傍に居る、だとか。
幸せにしたい!と奮闘するスズメちゃんは健気です。貴方が幸せなら、私も幸せ。けれど忘れてはいけません。君が幸せでないと、僕も幸せになれないってこと。それなら、ふたりとも幸せにならなくちゃね。
最後は誰もが納得するエンディング。この先のふたりに、沢山の幸せが降りますように。
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