2023年2月発売のスターツ出版文庫
5人の作家が描く、切ない別れと新しい旅立ちに涙する卒業短編集
卒業 君がくれた言葉
イラストレーター:ごろく
- あらすじ
- 学校生活に悩む主人公を助けてくれた彼との卒業式を描く(『君のいない教室』蒼山皆水)、もし相手の考えが読めたら…と考える卒業式前の主人公たち(『透明な頭蓋骨』雨)、誰とも関わりたくない主人公が屋上で災いのような彼と出会い変わっていく姿を描く(『君との四季』稲井田そう)、卒業式の日に恋人を亡くした歌手を目指す主人公(『へたっぴなビブラート』加賀美真也)、人の目が気になり遠くの学校に通う主人公が変わっていく姿を描く(『わたしの特等席』宇山佳佑)。卒業式という節目に葛藤しながらも前を向く姿に涙する一冊。
- 著者コメント
- 【宇山佳佑さん】
僕の卒業式の思い出は、高校生のとき、式の後で、担任の先生がクラス全員に"勝ち栗"を配って「この栗を食って人生に勝て!」と言っていた言葉です。先生は『己に打ち勝て』と言いたかったのかな、と今となっては思っています。この物語があなたの心に残る卒業の言葉、思い出のひとつになってくれることを願っています。
【加賀美真也さん】
こんにちは、加賀美です!このたびは素敵なアンソロジーに参加させていただくことになりました。別れの切なさ、そして新たな道。人生を変える彼女たちの姿を見届けていただけると幸いです。
【稲井田そうさん】
『この恋を殺しても、君だけは守りたかった。』に続いて、日々自分に枷をつけながら生きている2人の四季と卒業の話です。ベリーズファンタジーさんでは3月に、海を舞台にした生き辛い2人の物語が出ます。ファンタジーです。できればどちらのペアも見届けて頂ければ幸いです。
【蒼山皆水さん】
こんにちは、蒼山皆水です。とても素敵なアンソロジーに収録していただき、大変嬉しく思います。『君のいない教室』は、教室で孤立してしまった女の子が、屋上で出会った男の子と仲良くなり、卒業までの時間を過ごすお話です。切なさも驚きも味わえる作品になっていますので、たくさんの人に楽しんでいただければ幸いです!
【雨さん】
こんにちは、雨です。この度、『透明な頭蓋骨』という作品を収録して頂くことになりました。人の頭蓋骨が透明だったらもっと楽に生きられたかもしれない、なんて思考を持つ、後悔を抱えた男女のお話になっております。最後まで楽しんでいただけたら幸いです。
面白くて、可笑しくて、泣ける!
余命半年の小笠原先輩は、いつも笑ってる
[原題]余命半年の小笠原先輩は、いつも笑顔なんです
イラストレーター:佳奈
- あらすじ
- 大学1年生のわたしは、サークルで出会った3年生の小笠原先輩が余命半年であることを知る。"ふつう"なわたしは、いつも自由で、やりたいことをやりたいようにする小笠原先輩に憧れていた。そんな小笠原先輩は自分の"死"を前にしても、いつも通り周りを振り回し、笑わせて、マイペースで飄々としているように見えたけれど……。「死にたくないなあ」ふたりに特別な想いが芽生えるうちに、先輩の本当の想いが見えてきて――。笑って、泣ける、感動の青春小説。
- 著者コメント
- 殺しても死にそうにない人っていますよね。自由で、自分勝手で、周りを振り回してばかりで、そういうところが魅力的でもある人。そんな人物が余命宣告を受けて始まるこの小説は、ただ悲しいだけの物語ではありません。笑えて、泣ける。そんな不思議な読み心地をお楽しみください。
ふたりだけの時間を過ごすため…待ちに待った新婚旅行へ
鬼の花嫁 新婚編二~強まる神子の力~
イラストレーター:白谷ゆう
- あらすじ
- 玲夜の溺愛に包まれ、結婚指輪をオーダーメイドして新婚を満喫する柚子。そんなある日、柚子は龍と撫子から定期的に社にお参りするようお願いされる。神子の力が強まる柚子はだんだんと不思議な気配を感じるようになり――。また、柚子と同じ料理学校の芽衣があやかしに絡まれているのを見かけ、思わずかくまってあげて…!? 一難去ってようやく待ちに待った新婚旅行へ。「柚子、愛してる。俺だけの花嫁」文庫版限定の特別番外編・猫又の花嫁同棲編収録。あやかしと人間の和風恋愛ファンタジー新婚編第2弾!
- 著者コメント
- こんにちは、クレハです。この度鬼の花嫁新婚編2巻を出していただくことになりました。もう2巻ですね。この間1巻が発売されたような気がして、時の流れの速さにびっくりです。今回は前巻から出てきていました芽衣の話を中心に、玲夜との甘々新婚旅行の模様もお届けできればと思います。皆様に楽しんでいただけると幸いです。
山に捨てられたはずの少女が…夢のような甘い結婚生活!?
「俺だけの愛しい花嫁」
「俺だけの愛しい花嫁」
捨てられた花嫁と山神の生贄婚
[原題]山神様への生贄婚~虐げられた少女が幸せをつかむまで~
イラストレーター:夏目レモン
- あらすじ
- 没落商家の三笠家で、義理の母と妹に虐げられながら育った絹子。義母の企みにより、山神様への嫁入りという名目で山の中に捨てられてしまう。そこへ現れたのは、人間離れした美しさをまとう男・加々見。彼こそが実在しないと思われていた山神様だった。「ずっと待っていた、君を」と手を差し伸べられ、幽世にある彼の屋敷へ。莫大な資産を持つ実業家でもある加々見のもとでお姫様のように大事にされ、次第に絹子も彼に心を寄せるようになる。しかし、そんな絹子を妬んだ義母たちの魔の手が伸びてきて―!?
- 著者コメント
- はじめまして、飛野猶と申します。第13回キャラクター短編小説コンテストにて最優秀賞を受賞しました「山神様への生贄婚~虐げられた少女が幸せをつかむまで~」を長編化し、出版して頂けることになりました。長編化するにあたって、短編では描けなかった絹子と加々見のその後の話もたくさん加筆することができました。そのあたりも楽しんでいただけたら幸いです。