「澪!お願い!」
「ん?」
由梨が目をウルウルさせてあたしを見る。
こんな目で見られたら男はイチコロだろうな。
「私に料理教えて!」
「料理?」
真由と声がハモる。
「だって、陽人くんっていつもパン食べてるじゃん?だからお弁当作ってみようかなって・・・。でも私料理すごく苦手なの」
ええええええええええ!?
そんなの絶対ヤダー!!
って内心思うけど、断れないのがあたしなんです・・・。
「お弁当程度なら・・・」
「澪!ちょっと!」
真由があたしを睨むけど、あたしは苦笑いしかできない。
あたしのカバンのお弁当は一生陽人の口に入ることはないな。
陽人の大好物いっぱい知ってるけど・・・それ由梨に教えるのちょっとイヤだなぁ。
いつか、由梨に言わなきゃダメな日がくるのかな?
でも、あたしは片思い。
一生陽人に片思いだしね。
由梨のこと・・・応援しなきゃダメだよね・・・?