「マジ殺す!あの担任!」


休み時間。


トイレの鏡を見ながら真由は相当ご立腹だ。


真由がなったのは生活委員。真由にもっとも遠い存在。


「秋くーんってふざけんな!あの女!」


一方、秋くんは・・・なんと学級委員。


あんな茶髪ピアスが学級委員なんてウチのクラス終わってるよ・・・。


真由が気に入らないのは、一緒に学級委員になった女子。


秋くんと一緒ってだけでテンション上がりまくってたしね・・・。


まぁ、秋くんはかなりのイケメンさんですから、狙ってる女子も多いはず。


でも秋くんは真由一筋だから大丈夫だと思うけど。


「澪はいいよねぇ・・・」


ため息まじりに真由が言う。


「はぁ!?どこが?全然迷惑なんですけど!」


「なんでよ。陽人と一緒なんだから嬉しいでしょ?」


「だからぁ、あたしはね、そっと片思いしてたいの!こんな何でもかんでも一緒じゃ困るの!」


だって、手を離したのはあたしなんだよ?


静かに誰にも悟られないようにひっそりと片思いしていたいのに・・・。


神様のバカ!バカ!


嬉しいけど、全然嬉しくない!!