翌日。


変わらず朝イチから陽人がきた。


「おはよう」


「・・・・・・・・・・」


陽人のおはように返事ができない。


なんで昨日あんなことでキレちゃったんだろう・・・。


素直に「ごめんなさい」って言えばいいのかな?


陽人はいつも通りベッドの隣にある椅子に座って、あたしをじっと見た。


「なに?」


なんであたしはこんなに可愛げがないのかな・・・。


「澪、病気辛いのはわかってるつもりだよ。みんなが自由に遊べたりするのが羨ましいのもわかる。オレは澪に会いたくてきてるんだ。澪に頼まれたからじゃない」


「わかるって・・・陽人は病気じゃないじゃん」


「オレは病気じゃないよ。それも事実だ。だから全部わかってやることはできないけど、オレなりに理解してるつもり」


「理解?毎日毎日ケータイいじって暇つぶして、時間になったら帰るってのが理解なの?慰めも励ましもない毎日の何が理解なの?」


「澪はがんばりすぎて病気になったんだ。それを『がんばれ』って言うのはひどい事じゃないのか?」


「たまには励ましてほしかったよ!つまらない毎日を過ごすくらいなら来なくていいって言ってるの!」


「オレがいつつまらないって言った?」


「言ってないけど顔に書いてるよ!仕方なくきてる。だって彼女が病気だから。そう書いてるよ!」