しばらくして、真由と秋くんがきた。
「4人とも合格したよ!やったね」
真由が嬉しそうに言った。
「うん・・・よかった」
4人で合格できたことは素直に嬉しい。
高校生になっても、またずっと4人でいれることは嬉しい。
でもなんだろう・・・?
あたしの胸にはギザギザした感情がある。
この違和感のような鉛のような重たい気持ちって一体何・・・?
陽人と秋くんは、またケータイのゲームをしてて、真由はあたしが買った雑誌を見てる。
「あ、この服可愛いー!でも高い!」
「陽人!お前、今の攻撃はねーだろ!」
「知力の差だな」
みんなそれぞれ過ごしてるけど、それはいつもとなんら変わりない。
そう。ここが病院ってこと以外は。
ここは病院で、あたしは入院してて・・・・
陽人だって普通に遊びたいだろうし、真由と秋くんだって普通にデートしたいはずだ。
あたしが病気じゃなければ・・・・
あたしの心を黒い何かがどんどん蝕んでいく・・・・