保険の先生、陽人、真由が一緒に救急車に乗って、近くの総合病院に向かった。
酸素マスクをつけられても、苦しさは治らない。
自分の短く呼吸する音が聞こえる。
「桜井さん?今、お父様に連絡したから大丈夫よ」
保険の先生があたしの手を握った。
お父さんに心配かけちゃった・・・。
視線を移すと、真っ青な真由と心配そうな陽人がいる。
心配かけないように頷いてみた。
病院についてから処置されていると、お父さんが来た。
さっきされた点滴で呼吸が楽になった。
「お父さん・・・」
「澪?大丈夫か?」
「もう大丈夫・・・」
「そっか・・・よかった・・・」
お父さんはあたしの手をギュっと握ってため息をついた。
「陽人と真由は・・・?」
「先生と学校に戻ったよ。陽人くんが後で荷物を持ってきてくれる」
「そっか・・・」
あたし一体どうしちゃったんだろう・・・?
そう思っていると、先生が病室に入ってきた。