お父さんも帰って、消灯時間はとっくに過ぎてる。


眠れない・・・。


さっき巡回に来た看護師さんが


「眠れなかったらお薬出すわね」


って言ってた。


薬もらおうかな・・・。


とりあえず布団に横になる。


目を閉じてしばらく経った頃・・・。


カラってドアが開いた音がした。


看護師さんかな?


薬・・・もらおう。


あたしを見ている気がしてそっと目を開ける。


そこにいたのは・・・・


「ジャーン」


「・・・!」


私服姿の陽人だった。


「ジャーンって登場の仕方ちょっと古いな」


陽人がなんで・・・?


荷物を脇にドサって置いた。


「なんだよ?嬉しくないのかよ」


笑いながらあたしのほっぺのつねった。