手を繋いで応援席に戻る。
陽人の手は中学のあの頃よりちょっと大きくなってて、
見上げた顔も大人っぽくなってる。
「ん?」
ふいに振り向かれるとドキドキするよ・・・。
だってまだ信じられないもん。
陽人とこうやって一緒にいれるなんて。
また離れて行っちゃうんじゃないかって思っちゃう。
「離れねーよ」
あたしの心を見透かしたように陽人が言った。
「うん・・・」
あ、嬉しくてまた泣きそう・・・。
「澪?なんで泣いてるんだ?」
「泣いてないよ!」
「涙目になってますけど?」
ニヤって笑う。
「うるさいなぁ。ただちょっと・・・」
ふぅって息を吐く。
「嬉しいだけ!」
「なんだそれ」
陽人が今度は爆笑した。