「へー、よかったじゃん。写真撮っておけば?」
「うん」
自分のデジカメで写真を取っている。
母はカメラセンスがいいと思う。
庭を撮った写真を見たけど、ウチの庭ですか?と聞きたくなるようなアングルで豪華に撮れる人だ。
インターフォンがなった。
「はいはい」
慌てて母は玄関に向かう。
今度は真っ赤なバラが中心の大きなアレンジ。
持つのを手伝って運んであげると差出人を見てビックリしていた。
「○○さんからだ」
父からのプレゼントらしい。
「あらー、お父さんも粋な事するよね」
あたしが冷やかすと「そうだね、嬉しいね」と照れていた。
またインターフォンがなってバタバタと出て行った。
「電報がきた・・・」
不思議そうに首を傾げるのをあたしは笑ってみていた。