「それにさ、あたしの最大限の親孝行は結婚する事なんだよね?相手が今はいないからウエディングドレス着れないけど、でもお父さんにもお母さんにも見せたいな。不幸な恋愛しかしてないから今度は幸せになって結婚したいよ」



「ハル、痩せたからドレス、似合うよ。お母さん、見たいから、頑張る」



「そうだねしっかり回復してくれないと。子供が産まれたら里帰りするつもりだし孫の面倒見てもらうからね」



「うん、ハルの子供可愛いと思う。抱っこしたいな」


母があたしを見てるからニッコリ笑った。


「それとさ、考えたの。あたしも持病あるしお母さんもガンって持病がある。だから書道教室開いて、家でさ和室潰して改装してさ、そこで教えるの。お母さんも手伝うんだよ『よくできました』のハンコ押すのがお母さんの仕事。花丸つけるのがあたしの仕事。花丸つけたかったらたまにつけてもいいよ?どう?イメージ沸いた?」



「花丸・・・ハルが子供の頃、習字、教室でもらった、花丸?」



「そうだよ?それをお母さんがつけるの。あたしは生徒の子教えるのに手いっぱいだからお母さんが花丸つけるんだよ?花丸わかる?」



「わかる・・・」



「だから車椅子でもいいから乗れる様になったらあたし習字教室でお母さんとお父さんを食べさせていくからね?」