「は?」


戻って来たアサヒがノートに群がって3人でワーワーとやっているのを見て首を傾げている。


「あ!アサヒ!!ギター足りないから店長にアコギでいいから2本借りてきてよ」


「何で?・・・ってかお前ら何してんの?」


「編曲!!」


「はぁ!?」


「だから早くギター借りてきてよ!!急いで!!」



そう言った途端にスタジオのドアが開いて店長がギターを2本持っている。


「店長!持ってきてくれたの?ありがとー!!」


あたしは店長からギターを受け取る。


「あのね、あんたらの声ライブハウスまで聞こえてるわよ。うるさいガキの集まりね、全く」



店長がドアを閉めるとあたしはアサヒにさっきまで使っていたアサヒのギターを返した。


「ごめん!黙って借りてた。返すね」


「だから、編曲って人のノート見て何やってんだよ。それ全部失敗作しかねーぞ」


「そんな事ないわ!この中にはおかずになりそうなメロがいっぱいある」


「ねぇよ」


「あったよ!「×」の曲を色々弾いてみたらその中にいいのがいっぱいあるんだよ!それを繋げて1曲作れるんだよ!!」


鈴木も興奮しながら言った。


「だから「×」は失敗だって・・・、お前ら話聞けよ」


アサヒはため息をついた。