3人でノートを覗き込んでまじまじと歌詞を何度も読んだ。
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
「って意味わかんねーよ!!抽象的すぎるだろ!!」
都築がアサヒに怒鳴る。
「え?そう?俺そんなつもりで書いてないけど」
アサヒは胡座をかいてタバコに火を付けた。
「お前の脳みそどうなってんだよ!何でバズーカでぶっ飛ばす必要あるんだよ!」
「浮かんだ言葉がそれなんだから仕方ないだろ。だから言ったろ、ポシャる可能性あるぞって」
「あたし好き!!これ!」
あたしが叫ぶと都築がビックリした顔であたしを見た。
「はぁ!?お前も脳みそ腐ってるのか!?」
「何でよ?普通じゃつまらないじゃない。これをマイナーでしかも爆音でやったら面白いじゃない」
都築がノートをバンバンと叩きながら大声で言う。
「いいか、1曲目はメジャーコードで客を惹き付けて次にこんなのも出来るし、こんなのも出来るってやってくんだよ!それで最後はテッパンの盛り上がるメジャーで終わり!大体のバンドはそうやってセットリスト作るだろ?今、俺らにはこの2曲しかねーんだぞ!!1個はスローバラードでもう1個はわけわかんねー曲ってのはありえねぇ!!」
「そうなの?」
あたし達3人は同時に首を傾げる。