数日後、アサヒは目にクマを作ってノートを持ってきた。


「アサヒ、どうしたの!?すごブサイクになってるよ」


あたしが言うと遠くから「僕の事!?」という鈴木の声がする。


「アンタじゃないわよ!!アサヒに言ったのよ!!」


「ブサイク・・・?アサヒがスタジオの壁一面の鏡を見た。


・・・・・・・


・・・・・・・


「うぉ!!何コレ!?俺!?」


「イケメンは顔が命だから俺みたいに毎日お肌の手入れいしろよ」


都築が得意気に言った。


「お肌のお手入れって・・・、ヤダ都築気持ち悪い・・・」


あたしの言葉に「お前に見せるためじゃねーよ!!」と返してきた。





「あのさ、そんな事どうでもいいけど、2曲作詞したぞ。メジャーコードとマイナーコード。タイトルは仮で適当につけたけどどっちから見る?」


「もちろんメジャーで!!ご挨拶だからね」


鈴木が言ってあたしが頷く。

都築は「別にぃ。実力わかってるし」と言った。


「わかった。普段みんなが演奏してる曲で作ったつもりだから。メロディーラインも出来てるから歌って録音すればよかったけど、この場でやればいいし。ポシャる恐れもあるからさ」


そう言いながらアサヒはもうボロボロになりかけのノートの真ん中あたり開いた。