「こーれのどこがロックだよ。笑わせんなよ、アサヒくん。お前やる気あんのか?」
ムっときて思わず言い返した。
「あのさ、お前はその100万だかのレスポールぶら下げてテクは三流のクセに偉そうに言うなよ!お前こそまともに曲書いてから言えよ」
「はぁ?言ってくれるなアサヒくん。あのド三流の龍平以下の実力のクセに。・・・あ、売りはこれか。『不自由な手で一生懸命音楽やってます』ってやつ?」
プツンと頭の回線が切れて俺は都築に殴り掛かろうとした。でも、鈴木が必死で押さえる。
「あんたらいい加減にしなさい!!!」
優雨の怒鳴り声が聞こえてその後頬に衝撃が走った。
「え?」
俺がキョトンとしてると都築は蹴りを入れられてる。
「アサヒ!都築にギターの事、テクの事謝りなさい!!」
今度は都築に言う。
「都築はアサヒにもっと謝りなさい!!身体の事言われるのってどれだけ辛いかわかんないんでしょ!!もしも、Jamsがアサヒの身体の同情で客集めるだろうって浅知恵思ってるんだったら出てって!二度とくるな!!」
優雨の剣幕にシーンとなる。
「俺は身体の事言われ慣れてるから別にいいよ」
俺がボソっと言うと脳天にゲンコツされる。
都築は面白くない顔でこっちを見ている。
「とりあえず、アサヒが歌詞を書いてあたし達がアレンジすれば正式にJams結成よね」
優雨はニッコリ笑って言った。
こうして俺ら・・・主人公である優雨の『Jams』がはじまった。
俺の役目はここまで。