「・・・こんな感じですが。一応は」


結局持ってきた5曲全部弾いてメロも歌ったら鈴木から拍手喝采を浴びた。


「アサヒくん!すごいじゃん、ギター弾いて半年じゃこんなの作れないよ!やっぱり才能あるんだよ!声もすごくキレイだし。ね?優雨」


鈴木の興奮とは逆に優雨は静かだった。


「優雨?」


俺が声をかけるとパっと顔を上げると涙をボロボロこぼしていた。


「あたし、嬉しい!初めてアサヒに会った日にアサヒの世界変えてやるなんて息巻いてたけどさ、アサヒがこんなに音楽好きになってくれてギター弾くのも大変だったと思うの。すごく練習して弾けるようになってさ、作曲だよ?予想通りに声もキレイ。曲自体はまだまだだけど、あたし嬉しい!」


「曲はボロボロって・・・、まぁ俺の頭のボキャブラリーと技術がこれしかないって事」


ノートを閉じようとすると鈴木がノートを取り上げた。


「鈴木!?」


「この5曲。全部オリジナルで出そうよ!アレンジ次第では面白くなるよ。それはリズム隊の僕と優雨の役目だし。都築くんがリードのギターをちゃんとロックっぽくアレンジすれば面白いよ。これはただの原石なんだから。アサヒはこれの歌詞書いてよ」


優雨も満足気に頷いている。


「歌詞ぃ!?何書けばいいんだよ」


「言いたい事だよ、不満でも何でも。何でもアリがロックなんだよ」



そんな熱心な優雨と鈴木に都築が笑い出した。