いつも通りのスタジオ風景。
とりあえずオリジナルの曲を持ってない俺達は3人が共通して好きな、鈴木が神様と崇拝するバンドの曲を練習している。
「やっぱりさ、ギター1人じゃ足りないんだよねぇ」
休憩しながら優雨はタバコに火をつけた。
優雨はいつも変わったジッポでタバコを吸っている。
「そもそも僕達バンド名もないんだよね」
鈴木もお茶を飲みながら言った。
「なぁ、優雨。そのジッポってどこで売ってるの?」
俺がいきなり変な質問をしたから優雨「は?」と言った。
「これ?アメリカのジャズバーで飲んでてジャズを弾いてるギターのじいちゃん見てたらセッションしたくなって後ろでドラム叩いたらくれた。何かオーダーものらしいけどね」
「そんな知らない、人種も違う人とジャムれるなんてさすが優雨だね」
「あーーー!!!」
鈴木の言葉に優雨が大声をあげて俺達はビックリする。
「何だよ、耳痛ぇよ」
「ジャム!!」
「ジャムぅ?」
優雨はタバコをくわえてる俺と隣にいる鈴木の前にしゃがむと言った。
「バンド名『Jams』ってのはどう?」
「『Jams』?」2人で聞き返す。
「そ、『Jams』。例えば音楽のセッション、これもジャムるっていうよね?他には行動を起こすとか騒ぎとか人間関係とかそんな時にJamって言葉出てきたりするのよ」
「へー・・・」また2人で感心した。
「よし!!『Jams』でいってみよう!!』