「な、何?」
鈴木が言った。
いや!聞きたいのはこっちだから!!
見てきたのはお前じゃん!
「いや、鈴木君がすごい形相でこっち見るから・・・、何かあった?」
そう言うとなぜか真っ赤になってうつむいた。
(はぁ!?意味、全然わかんねーし!!)
「は、は、は・・・」
「え?」
「は、鼻歌歌ってたよね?田所くん、今鼻歌歌ったよね?」
「あ、まぁ・・・何となく」
店長にチクる気か?
俺が鈴木をそのまま黙って見ていると陳列の体勢で俺を見ないで喋り出した。
「このバンド、好きなの?」
「え?好きっていうか・・・このくらいギター弾けたら楽しいだろうなって」
「ギター!?」
ジャ○プをぶっ飛ばして勢いよく近づいてくる。
俺は思わずのけぞる。
「田所君、ギター弾くの!?」
「は?リハビリも兼ねて最近やり始めたばっかりだけど・・・」
何なんだ!?
俺は引きつりながら鈴木を見ていた。