俺の名前は田所 朝陽。
ついこの間まで事故のせいでお先真っ暗。バイバイ、今までの輝かしい俺。
そう思っていた時に突然現れた女、竜崎 優雨。
「バックッパッカーをしながら世界中で音を鳴らす」
という今まで会った事もないわけのわからない女の子。
俺の周りにいるような化粧バリバリでスッピンでなんて外歩けいないとか言う女の子とは全く真逆。
ほとんどスッピンに近くてラフなジーンズにTシャツばっかり。
たまにどこの国の服ですか?と聞きたくなるような変わった服も着てるけど。
化粧をちゃんとそれなりにすればきっとかなり美人な彼女は実はドラムのかなりの実力者。
「ドラムじゃないわ、太鼓。だって叩くじゃない」
それが口癖な強引な優雨の誘いに何となく乗っかってしまって彼女が働くライブハウスで俺は衝撃を受ける。
あの爆音、子供の頃に憧れてたブルーインパルスの轟音のような衝撃。
右半身がまだ不自由な俺がギターを弾きたい、そう思うくらいな気持ち。
本来ならこの物語の主人公は優雨。
でも、この章だけは俺じゃないと説明不可能。
だってメンバーを連れてきたのは俺だから・・・。