CDをコピーし終わる頃にはとっくに日が昇っていて一気に眠気が増す。
飲みながらバンドの将来を語りながら進めた作業だけど、やっぱり疲れるものは疲れる。
先に眠くなったあたしはアサヒのセミダブルのベッドの中で眠っていた。
「ちょっとズレて」
ベッドに重みを感じて声で「なにぃ?」と目を開ける。
アサヒがベッドに入ろうとしててビックリする。
「ちょっ!アサヒが何でベッドに!?」
アサヒは眠いのか顔をしかめてリビングを指差した。
大量のCDの中、ソファーに都築が寝て床に鈴木が転がっている。
「寝る場所ねーの。ベッド広いから半分貸してよ」
「でも・・・!!」
「別に何にもしねーよ。心配すんなよ」
あたしに背中を向けて布団を被る。
黙っていると振り返って「何かしてほしい?」とニヤっと笑った。
「うっさい!寝ろ!」
アサヒの頭を叩いてあたしは背中を向けた。