バックステージパスを付けて、4人でセブンズのステージを見る。
「ZEPP見てきたから何か小さい感じがするかも・・・」
鈴木が呟いた。
「まぁ、ZEPPと比べちゃいけないわよ」
あたしはオールスタンディングの客席からステージを見た。
うちのライブハウスはインディーズしかほとんど演奏しない。
夜は毎日の様に誰かのライブがあるけど、日中はスタジオを貸すのが仕事だし、店長とのんびりお茶出来ちゃうくらいのんびりしてるくらい。
店長は狭いハコにいい機材。これがモットーらしい。
だからあたしにはこのセブンズがやけに大きく見える。
都築はいつものブログ用の写メ撮ってるし・・・。
アサヒは・・・
「あれ?鈴木、アサヒ知らない?」
「え?さっきまでここいいたけど?」
キョロキョロ探すと、都築が怒鳴った。
「今、撮影中!アサヒ邪魔くせーよ」
見るとアサヒがステージの上に立っていた。
そんな都築を無視して「ステージ上がってみ?」って笑顔であたし達に言った。
ZEPPまではいかなくても、結構客席よりも上にステージがある。
4人でステージのそれぞれの立ち位置から客席を見る。
「な?」とアサヒが言った。
それだけで納得する・・・。
セブンズは想像よりもずっと大きいハコだ。