「あ!!名案発見!!」


鈴木が叫んでみんなビックリする。

キョロキョロ見回して「あ、優雨の部屋だココ」と言うなり部屋を飛び出した。


唖然としながらも


「鈴木が一番バンドの事考えてるよな」


という都築の言葉にあたし達は同感した。



しばらくしてドスドスと鈴木らしい足音が聞こえた。


手にはベースとアサヒのムスタング。


「ごめん、鍵開いてたから持ってきちゃった。都築くんもギター持ってきて」


怪訝そうな顔をした都築が部屋を出た。


都築が戻ってくるのを待ってる間、あたしはスティックを持たされているし、アサヒもギターを構えてるし意味がさっぱりわからない。




「で?」


ギターを持ってきた都築が鈴木に聞いた。


「えーと最初にやる曲は『バイバイ地球』だよね?アサヒ、イントロ弾いてみて」


「何で?」


「いいから!」


鈴木に言われて、アサヒはイントロを弾き始めた。


「うーん、そうじゃなくて単び弾き出来る?」


「単弾き?」


益々わからないという表情をアサヒがした。