アサヒの部屋のドアを思い切り開けると、ギターのチューニングをしていた。


「あのさ、ノックくらいしてよ」


呆れているアサヒに向かってあたしは思い切り怒鳴った。


「Without I talk, or I and Henry knew what, and your joking!」
(あんた、あたしとヘンリーさんが何話てたか知ってるでしょ!ふざけんな!)


「は?」


アサヒがポカンとしている。


「You English of understanding it know it, and cannot permit it!」
(あんたが英語わかるの知ってるわ!許せない!)


しばらくアサヒは黙ってあたしを見ていたけど、クスっと笑った。


「I understand it. Therefore what is it?」
(わかるけど。だから何?)


コイツ・・・!!


「知らないフリなんかしてズルいじゃない!」


「いや、はっきり全部わかるわけじゃねーよ。何となく、大体ってところ?」


「大体でも充分よ。あんた、会話全部聞いてたんでしょ!」


「聞いてたって・・・。何をそんなに怒る必要あるワケ?都合悪い会話でもあったの?」


その言葉にあたしはグっとつまってしまう。


アサヒが立ち上がってあたしを見下ろした。


「例えば・・・『Is he a lover?』(彼が恋人なの?)とか?」


自分で顔が赤くなるのがわかる。


コイツ、完全に人を馬鹿にしてる!!