「ま、いいじゃん。とりあえず観光がてらにライブする感覚で行こうよ。気分変わるよー、きっとヘンリーさんに会えばみんな色んな意味で成長するしさ」


あたしが後押しすると2人は「じゃぁ、観光って事で・・・」と頷いた。


「よーし!!それじゃ、今までの曲の練習とアサヒは作曲作詞頑張って、あたし達は音作りね。1ヶ月後、アメリカでJamsの音聴かせてやろうじゃない!!」


「俺はとりあえずライブで何着るか考えるぞ!お前らも考えろよ!!」


「別にそこは適当でよくない!?そんな事より音作る方が深刻だよ!!」


鈴木が悲痛な叫びを上げた。



「服か・・・。意外と重要かな・・・」


アサヒもボソっと呟いた。


「アサヒ!!それ重要じゃないよ!曲作ってよ!!」


「いや、作るけど。デンバーか・・・、調べてみよう。何が美味しいのかな」


「あたし知らないなぁ。いつもヘンリーさんのお店でご飯食べてたし。あたしも調べてみようかな?服かぁ・・・、日本人って感じで行くべきかな?」


「いや、あえて普段着で勝負ってのもありだよな」


都築の言葉にアサヒと2人で「あえてね、なるほどー」と感心した。



「だから、みんな方向性間違ってるってば!!」


鈴木は涙目になりながら叫んだ。