「喋れないって事か・・・」
あたしが言うと「ちょっと待て!」と都築が大声を上げた。
「お前は何をさっきからわけわからん質問してんだよ!!」
「それを説明する前に確認してるだけ」
あたしはため息をついた。
「ふん、あのな。俺はこう見えてロスに留学してたんだぞ!英語なんてちょろいもんだよ」
鼻をふくらませて都築が言った。
「あ、俺は英検2級。ゆっくりなら聞く事くらいは出来るかも」
アサヒがノートを見ながら言った。
「僕は喋れない・・・」
鈴木がしょぼんとする。
「いいのよ、喋れなくても。喋れる人が後1人でもいたら楽かな?って思っただけだしね」
あたしゃ鈴木に笑顔を向けた。
「じゃぁ、あんたら。あたしが今から何でこんな事を聞いているかを英語で説明するから。アサヒ、ノートから目を離してあたしに注目!!都築はもちろんわかるわよね?」
「お前、俺は夢の中でお前を100回はぶん殴っての知ってるか?」
そんな都築にはおかまいなしで、あたしはどう説明するのか考えて喋り始めた。