「まぁ、アサヒくんはちょっとストイックすぎるし結構繊細だから打たれ弱いところもあるけど、大丈夫。ちゃんといい曲持って来るよ。それをお前らが待ってればいいだけ。その間にアサヒくんの想像を超えるような音作ってればいいじゃん」


「上月・・・」


上月は笑いながらあたしの頭をポンポンと叩いた。


「当って砕けろ精神だな。そこで砕けなけりゃ成り立っていくって。心配すんなよ。お前リーダーなんだろ?リーダーがブレてちゃどうしよもねぇぞ」


上月の言葉があったかくスっと心に入ってくる。


あたしは立ち上がった。


「あたし、ちょっと喧嘩してくる!」


「おー、頑張れよ。アサヒくんはほっといても大丈夫。一応はアドバイス的な事は言っておくからさ」


「上月ありがとう!!」


あたしは上月に笑顔を向けてスタジオへ走った。




当って砕けろ。


これはあたしがバックッパッカーとして今までやってきた事だ。

相手がどう思おうが体当たりして無理矢理でも繋いでいこうとした事。

それをやればいいだけなんだ。



そう思うと笑顔になった。