「?」


あれ?


ちょっと泣きそうな顔してた?


図書室から顔を出したままの状態で、その女の子の背中をじーっと目で追う。





「何してるの?」


ビクッ。


振り返ると、早瀬君がいた。


さっき女の子が出てきた角の方向に。


「あっ。
やっ。
何もして、ない、けど……。
お、おつかれ。
はは……」


軽く手を上げる。


「……おつかれ」


無表情で挨拶し、中へ入る早瀬君。


あれ?


もしかして……。




早瀬君の後を追い、自分もカウンターへ入る。