ああ。
あっと言う間に放課後。
みんながチラホラ教室から出て行き出して、各々の部活や帰路へ足を運ぶ。
見渡すと2、3人しか残っていなくて、既に早瀬君の姿も無かった。
「……」
図書室……。
……行かなきゃ。
真面目な自分が恨めしい。
いつもより心なしか重く感じるカバンを持って図書室に向かった。
カラカラカラ。
「あれ?」
早瀬君がカウンターにいない。
……本でも探しているのかな?
ホッとしたような、拍子抜けのような……。
ひとまずカバンをカウンターの中に置き、椅子を二脚用意して、ぼけーっと座った。