「ほら。
できるじゃん。
ちゃんとそうやって、自分出せばいいのに。
クラスでも」


私を見上げながら、チュー……、と早瀬君は紙パックジュースを吸う。


ひょうひょうとしている。


早瀬君てこんな人だったっけ?


掴みどころがない。


ゆっくり椅子に座り直す。


「なんか意地悪だね。
早瀬君て」


「そう?」


「中学校の時とはイメージ違う……」


「……」


表情を変えずに私をじっと見る早瀬君。


何?


何か、変なこと言った?


私……。


「それじゃあ、自分の脳内イメージに恋してたんだね」