「……でも」 「俺が邪魔?」 「……いえ」 「なら、いいんじゃない」 「……はい」 終了。 パラリ。 本をめくる早瀬君。 ああ。 なんか、気まずくしてしまった。 そう思っているのは私だけかもしれないけれど。 私も本に視線を戻すが、頭に内容が入ってこない。 「昨日」 「え?」 私は早瀬君の方をぱっと見たが、早瀬君は視線は本のまま。 「中学の頃の話をしたから気に障った?」