「出席番号……、男子は後ろから7番目。
女子は前から7番目っと……。
えーと……」
先生が名簿に人差し指を走らせる。
「早瀬と楠原。
はい、手挙げて」
楠原は私だ。
当たってもいいかなと思っていてビンゴだったから、少し驚いた。
頭と同じ高さくらいまで手を挙げる。
「よろしくな。
じゃあ次、えー……、文化委員か。
立候補者は……」
流れるように委員決めが続く。
手を下ろすと、斜め3つ前の男子も手をゆっくり下ろした。
私は本が好きだし、図書室の静かな雰囲気も好きだ。
取り立てて不満は無いし、まあいいや。