「……」


無表情の木之下君。


もしかして親戚一同ポーカーフェイス集団なんじゃ……。


「走ってたりしてた?」


は?


ますます脈絡の無い質問。


私は面喰ってしまって、


「なんで?」


と思わず聞き返してしまった。


「いいから。
走ってたでしょ?」


そこまで興味があるようにも思えない。


何か、ただ確認したいだけって感じの木之下君。


「うん。
陸上部で、……走ってた」


「……ふぅん。
やっぱり」


「……」


腕を組みながら、ふーん、ともう一度言った。