「ハハ。
ごめんごめん。
いや、早瀬はイケメンの部類だけど、クール過ぎて近寄りがたいイメージがあるから」
玲奈ちゃんが顎に手を置きながら言う。
「や、優しいんだよ。
図書室では」
私の言葉に2人とも目を丸くする。
「あははっ!
果歩りん、その言い方ちょっとエロいし」
玲奈ちゃんが私の肩をトンッと押す。
「え。
あ、……そんなつもりは……」
私は真っ赤になる。
「でも、なんか分かる。
この前の金曜日の早瀬、ちょっとカッコよかった」
「うん。
つーか、初めて間近で顔見て声聞いて、ありゃなかなか……」
恵美ちゃんに、玲奈ちゃんが相槌を打つ。
そして、2人とも私の顔を見て、
「頑張れっ!」
って言ってくれた。