「よかった」
恵美ちゃんがにっこりしながら私を覗き込む。
「ありがと。
ちゃんと言ってくれて。
嬉しい」
私はとてもシンプルな恵美ちゃんのその言葉を聞いて、
後ろでニコニコしながら頷いている玲奈ちゃんを見て、
なんだか自然と目が潤んだ。
2人とも、強引だし、私とは真逆な性格だけれど、私に比べてずっと素直で、ずっと心を開いてくれている。
自分を省みて、ものすごく恥ずかしく思えた。
「ちゅーか、果歩りん、早瀬て」
「うん。
またマニアックなとこにいったね」
「ご、ごめん。
ちょっと声を小さくして欲し……」
私はシーッと人差し指を立てながら訴えた。