「えーっと、まず?
まずは、果歩りんは早瀬が好きだと」


恵美ちゃんの確認に、コクコク頷く。


いつの間にか私は涙目になっていた。


「金曜日は早瀬と放課後一緒にいられる最後の日だったと」


「……うん」


「そんで、うちらと遊びたくないから誘いを断ったわけじゃなかったと」


「うんっ」


私は2人の目を交互に真っ直ぐ見ながら返事する。





「なーんだ」


2人とも、気の抜けたような声を出す。


「ご、ごめん。
ホントに」


再度深々と頭を下げる私。


「果歩りんに嫌われたかと思った」


「うん。
確かに最近うちらしつこかったし」


ねぇ、と2人は顔を見合せながら話す。


私はまた、ぶんぶんと頭を横に振る。