「自分を知ってもらう第一歩だよ。
カッコよかった」


早瀬君も自分のコーヒーにストローを挿し、そっと口に運ぶ。


その言葉は確かに嬉しくて私の心を軽くしたのだけれど、私はなんだか泣きそうになった。


せっかく善意で誘ってくれた恵美ちゃん達に申し訳ないことをした。


高田君にも、嫌な思いをさせてしまっただろう。




「う……」


こらえ切れずに、涙が少し落ちた。


「月曜日、ちゃんと話をすればいいよ。
それで分かってくれないような人達だったら、無理して一緒にいる必要も無いし」


早瀬君は1人が平気だからそんなこと言えるんだ。


女の子が教室の中で1人でいることの辛さを分かってない。