「また、遊ぼうね!
気軽な感じで」
途中の別れ道で、2人と手を振って別れる。
私はいつもの作り笑顔で、2人がこちらから顔を戻すまで見送った。
「はぁ……」
疲れた……。
疲れたけど……。
なんか、変な感じ。
思った程、私浮いてなかった気がする。
それに、……全く興味の無い男の子からでも、褒められればそれなりに嬉しいもんなんだ。
私って、……単純。
「……」
……前髪、上げてみようかな、明日……。
私はちっちゃな石ころを蹴りながら、そう思った。
早瀬君、何て言うかな?
可愛いって思ってくれるかな……?
……その前に、気付くかな?
私はいつの間にか、フフッと笑っていた。
少しだけ足取りが軽い。
私は家に帰って、少しだけ眉の手入れをし、前髪を上げるヘアピンを探したのだった。