「……いや。
別に」


私は俯いた。


私はどうして欲しいんだろう。


理由を言って、早瀬君に止めてもらいたいのかな。


自分がよく分からない。


明日隣のクラスの男の子達と遊ぶこと。


何故か変な罪悪感を感じているのに、今、早瀬君にそのことを言いたいような、でも隠したいような。




「楠原……」


俯いたままの私のつむじに声をかける早瀬君。


「ちっちゃ……」


151センチを見下ろす約175センチ。


私の頭をポンポンとして、微かな笑いの息がふんわり髪を掠めた。