その電話、あの女の子からなんでしょう?昨日のように一緒に出かけるんでしょう!?

なんで私よりもあの子を優先するのよ。

もうなんだって良いから行かないでよ!


「何いってんのお前」

「じゃあ誰からの電話で何の用事なの」

私の言葉にぴくっと体を一瞬動かして困ったような顔になる。


「何でも良いだろ…」

何で言わないの。嘘つきだから?いえば良いのに。



「なんで?そんなやましいことでもしてるの?!

無いならいえば良いじゃない…!言えないようなことしてるの!?」

「あーもうめんどくさいなあ…なんなんだよ」


めんどくさいってなによ。
私は――…こんなに――…


行かないでよ、行ったら死んじゃうんだよ、修弥!

何も知らないで、何も分かってない癖にそんなこと言わないでよ!





「言わないなら――…別れる」