クラスメイト…だったかな。見覚えがある。3人の男の子と昨日のふわふわの女の子――…
目が合って、ぱっとわざとらしいほどに目をそらした。そらしてしまった。
「トモカこいつらと一緒に帰ったらめんどくせえぞ?すーぐ調子乗るからな!」
「お前に言われたくねーよ!」
げらげらと大声を出して、隣の教室の前にいる友達と話をする修弥の隣で胸の痛みを感じながらうつむいていた。
トモカ――それがあの子の名前だったのか。
言われてみればそんな名前だったような気もする。
授業が終わってからも散々しゃべっただろうに、友達に会って未だ動く気配のない修弥に苛立ちも感じながら何も言わずに足下を見つめ続ける。
このままひたすら時間が過ぎるのを待てば――…何かが変わるかもしれない。そんな期待もない訳じゃないのに――…
早くここから立ち去りたい。
この場所から。
この空間から。
逃げ出したい。