ホームルームが終わって、窓の外を眺めながら時間を潰した。

よく分からないけど胸が騒ぐ…あまりにも、あの――最後の記憶が鮮明すぎて頭から離れない。

「実結?」

私のすぐ傍まで近づいてきていた修弥が不思議そうに私の目の前に顔を出した。

「――な、なに!?」

「ぼけーっとしてんなよ。何回も呼んだのに」

そういってそのまま教室の外に出ようとする修弥の後ろ姿が――…怖く感じる。

「修弥?」

「ん?」

呼べば振り返るその姿に、なぜだかほっとしてそのまま鞄を持って隣に向かった。

「なんだよ」

「なんでもないよ」

私の言葉にさっき以上に不思議そうな顔をして私を見る修弥に、もういいから!と背中を押して歩いた。

別に、なんてことない。

今日一日で、何度思っただろう。

夢と一緒だからって何を心配してるんだろう。


別に何もかもが一緒なわけじゃないじゃない。



会話とか――は良く覚えてないからわからないけど、それでも多分全く一緒じゃないし、夢だと思ってるだけで本当はいつか同じような日があっただけかもしれない。


どれもおかしなことはない。