――馬鹿じゃないの。 本当に。なんでこんなことで… 笑っているのに泣きたいそんな気分で、傘の雫が私の服に落ちるのも気にしないで修弥の隣で修弥に寄り添った。 ――馬鹿じゃないの、私。 探していたものの答えは、こんなにもすぐ傍に落ちていたのに。 ――――プルルルル 修弥のポケットから私にも携帯電話の振動が伝わってきて、同時に心臓が止まってしまうんじゃないかと思った。