独り言のように話す修弥の声が聞きづらく、少しだけ体を修弥の方に傾けて耳を澄ます。

「心配なんだよ、色々と――…」

何で…？そう思ったけれど口にはしなかった。

修弥の顔は少し恥ずかしそうで、そんな自分に少し怒ったように見える。


――私が心配なの？

「…嫉妬？」

「口にすんなよ！あーもう！なんで今日はこんなこと言っちゃうんだよーあーもう！」

顔を真っ赤にして一人で怒る修弥に、私の答えが合っていたことを感じた。


そんな…たまたまなのに。何かある訳じゃないし、あるほど私は可愛いわけでもないと想うけど…

意外すぎる修弥の反応に、恥ずかしさよりも驚きで口が開いてしまう。

「なんだよ、馬鹿にしてんのかよ」


私の表情を見て、すねたように口をとがらす修弥。

思わず笑みがこぼれてしまう。声を出して笑うわけでもなく、ただじわりとぬくもりを感じる様に。

修弥の手を包み込むように握り、修弥の腕に頭を当てた。