ねえ修弥。
ごめんね。



ぼたぼたと、修弥の気配がなくなった体育館で声にならない声で何度も何度も呟いた。


私のすぐ傍には、曇り色の空が覆う。

雨は入ってこないけれど、そのかわりに流すように零れる涙が何度も何度も地に落ちた。




――何で、もっと早く。

――何で、いままで。




今まで沢山の時間があったはずなのに、残されている時間がわずかになって、なんで――



気付けなかったんだ
気付こうともしなかったんだ



同じような毎日を何も考えずに過ごして…





大切な物を自ら捨ててきたんだ。