「あ、そう言えば俺、今日バイト休みなんだ。映画でもいかねえか?」
「――…うん」
まだまだ、話したいことがあるよ。
「修弥、今日は――…授業が終わったら、すぐ来て欲しい…
待ってるのは、淋しい」
本当はずっと淋しかったんだ。
私を待たしながら友達と遊ぶ修弥が嫌いだったよ。
私よりも、友達といる方が楽しいみたいに思えて。
「分かった」
修弥は、嬉しそうに笑った。
「早く言えばいいのに」
修弥には言われたくないよ。修弥の言葉に思わず笑みがこぼれて二人で笑う。
雨も気にならない程に、修弥の笑顔は明るい。
私たちをつつむここだけは、晴れてるみたいだね。