「去年、付き合って一年目の日を俺が、忘れてて…


その後で気づいて俺、実結に謝っただろ。実結は呆れたのか期待してなかったのかどうでもいいのか、そんな感じだったけど。


来年は、ちゃんとするって約束したから」




――そんなの、覚えてないよ。

――そんなの、私知らないよ。



何も掛ける言葉が見当たらない。

もうすぐ二年を迎える私たち。
そのために、私のために、秘密にしてバイトしてたの?


私、そんなの全然、知らなかったのに。



どうせ修弥のことだから、忘れてるんだろうって、そう思ってたのに。